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2015年出版 山崎元さん、大橋弘祐さん著の「難しいことは分かりませんが、お金の増やし方を教えてください!」のレビューです!
題名 :難しいことは分かりませんが、お金の増やし方を教えてください!
副題 :銀行の金利って安すぎませんか!?
著者 :山崎 元、大橋 弘祐
出版社:文響社
出版日:2015年11月
ページ:248ページ
1分で分かる本の内容について
この本は「初心者でも分かる資産形成」について説明しています。
この本の最大のポイントは、"投資初心者の中でも、本当に何も知らない人向け"に解説された点です。
この本では退職金をもらい急に保有資産が多くなった人に対して、どのように運用するのが正解なのか書かれています。
≪この本で解説されている内容≫
- 金利とは何か
- 銀行に預ける以外でリスクが低く資産を増やす方法
- 家は買うべきかどうか
- 保険は入ったほうがいいのか
- 北朝鮮がミサイルを売ってきたら日本の株価はどうなる
日本には退職金制度があり、退職した際にまとまったお金をもらうことが出来ます。
これまで手にしたことがない大金を一度に手にするので、退職金を元手にさらに増やしたいと考える人が多くいます。
そしてなじみのない株や金融商品を手にしてしまい、損をしてしまうのです。
この本では資産運用やお金の仕組みについて全く知らない人向けに、一からやさしく説明しています。
ポイント
金利や利子の仕組みを知らない人でも、読み終えたら確実に理解することが出来る本
本の構成は以下のようになっています。
≪本書の構成≫
第1章:お金を安全に持っておく編
第2章:ちょっとリスクをとって運用する編
第3章:お金を使う編
第4章:得する制度を使って実際に買ってみる編
第5章:年金と確定拠出年金編
この本では特に、「お金を増やしたいけどリスクは少なくしたい」というわがままな方に向けて書かれています!
- 「お金を増やしたいけど、自分の資産が減るような投資はしたくない」
- 「銀行の金利は低すぎるけど、ほかにどこにお金を入れたらいいのか分からない」
- 「投資信託って怪しくてなんだか近づきたくない」
この本では銀行に預ける以外で安全に資産を増やすために、「日本国債の購入」をオススメしています。
日本国債とは日本の借金であり、日本がつぶれない限り確実に返還される金融資産です。
日本国債なら最低でも銀行金利の25倍あり、より効率的に資産を増やすことが出来るのです!
銀行にお金を預けるくらいなら、日本国債を買ったほうがお金が増えていく!
自分の資産をもっと増やしたいと思いませんか?
「お金を増やす」と聞くと、あまりいい印象を抱かない人も多いのではないでしょうか。
私も「お金を増やすいい方法があるよ」と言われるとめちゃくちゃ警戒します。(笑)
だからこそお金を増やしたいのであれば、「自分でお金の知識を増やす」ことが大切です!
人から聞いた話では自分が騙されているのか、怪しい話なのかの区別もつきません。
もしかしたら騙されてるかもしれないけど、運用しないとお金は全然増えない。。
まずお金のことを知る入門書として、この本はお勧めできます!
自分の資産をどう動かすか、0から学びたい人は是非手に取ってほしい一冊です!
本を読む所要時間目安
本を読む目安時間
- 読むスピードが早い人:1時間〜2時間
- 読むスピードが標準な人:2時間〜3時間
- 読むスピードがゆっくりな人:3時間〜4時間
こんな方にオススメの1冊
《こんな方にオススメ》
・お金について一から学びたい方
・活字が苦手で本があまり得意でない方
・安全に自分の資産を増やしたい方
東大卒で数々の証券会社や保険を渡り歩いてきた山崎元さんが開設する、お金についての基礎本です。
お金のプロである山崎さんが、お金初心者に向けて分かりやすく説明しています。
本書の大きな特徴はリスクを極力追わず、お金を増やす方法に焦点を当てているところです。
お金は増やしたいけど元本割れはしたくない、お金が減るリスクを負いたくないという人にとても参考になります。
「あなたは自分の資産をどのように保管していますか?」
この問いに対し、「ほとんど銀行に預けている」と回答する方は多いのではないでしょうか。
日本人の家計を見てみると、全体の54%を「預貯金」つまり銀行に預けています。※日本銀行の資料より
同調査でアメリカの預貯金割合は13.7%ですので、日本人がいかに預貯金をしているか分かります。
この本では銀行に預けた際の「利息」よりも割が良く、かつリスクも少ない商品を中心に話しています。
銀行預金並みのリスクの低さと、銀行預金以上の利息の高さを兼ね備えたのが「国債」です。
一番リスクが低いのは国債ですが、さらにリスクが取れるという人は「投資信託」もオススメしています。
本書は主にこの「国債」と「投資信託」を中心に話が進んでいきます。
銀行の金利、国債、投資信託の具体的な活用方法を知りたい方は読む価値があると思います。
ここがポイント
安全に資産を増やしたい場合は、国債と投資信託を買う!
また本書では会話形式で物語が進んでいきます。
《例えばこんな感じ》
宝くじってお金のプロから見るとどうなの?
宝くじは購入総額の半分以上を運営が得する仕組みだから、なし!
この質問する側がとても図々しくて!(笑)
でも私たちが思っている本音を、ズバズバと聞いてくれるので自分事のように読み進めることが出来ます。
金融本は難しい言葉がずらずらと並んでいるイメージがある方は、とても読みやすいと思いますよ!
ここがポイント
金融の本だけど、会話形式だから読み進めやすい!
この本を通して学べる事・関戸 凛(管理人)の個人的感想
本書では主にお金を増やす方法として、「国債」と「インデックス型投資信託」の2つを挙げていたので、こちらについて個人的見解を書いていこうと思います!
安全に確実に資産を増やす「日本国債」
本書では銀行よりも利息が高く、安全に資産を増やす方法として日本の「10年変動国債」を薦めていました!
一度買うと基本的に10年間引き出せませんが、国が保証しているので確実に返ってくる商品です。(国がつぶれたら返ってきませんが、その可能性には目をつぶり確実にと書いています。)
現在の銀行預金の金利は「0.002%」であり、国債の金利は最低「0.05%」なので20倍も金利が違います。
リスクはほぼ同じなので、それなら国債にお金を預ける方が良いと示しています。
ここがポイント
国債は銀行預金よりも効率がいい資産運用方法!
確かに銀行預金の金利は現在非常に少ない。。ので、国債はありだと思います!
ただ、実際に計算してみるとリターンは国債でもかなり少ないです。。
【国債の利回り計算】
10年変動国債に10万円預けた場合(最低保証金利の0.05%だと仮定)
100,000円×0.05%(0.0005)=50円(1年間の利息)
そうなんです、、、10万円預けて1年間で50円しか儲からないのです!(笑)
100万円なら500円の利息。1,000万円なら5,000円の利息です。
ちなみに銀行に10万円預けたら、利息1円です。。
確かに銀行に預けるよりは全然高いですが、国債はリスクが低い代わりにリターンもそれなりだなという印象でした!
少しリスクをとるなら、「インデックス型の投資信託」
少しリスクを許容しリターンを取りに行きたい場合は、インデックス型の投資信託をオススメしています。
《インデックス型投資信託とは》
日経平均などのベンチマークした株価指数と同じ値動きを目指す投資信託のこと
このインデックス型とはむやみに運用益を出そうとせず、あくまで指標と同じだけの成果を出そうとするものです。
日経平均株価をベンチマークした投資信託の場合、日経平均株価が上がれば投資信託も上がり、日経平均株価が下がれば投資信託も下がるといった内容です。
市場全体の動きに合わせるので運用費も少なく済むため、管理費などが低いのが特徴です。
この話を聞いたときに市場全体の動きに身を任せるのではなく、プロがしっかり運用した方が利益が出るのではと考える方もいるのではないでしょうか。
実は下記のような事実があるとこの本では述べています。
《投資信託の不都合な真実》
プロが銘柄を選んで利益を狙う投資信託よりも、市場の成長率と連動している投資信託の方がリターンが大きかった割合が高い
つまりプロでも、市場の成長率を超えて結果を出すということは難しいということです!
ここではプロは大したことがない、と言いたいのではありません。
プロでも結果を出すのは大変なのだから、素人が少し勉強したくらいでは利益はついてこないということです。
少ない時間でリターンを得ようと思った場合は、市場の成長率と合致しているインデックス型投資信託は良いと思います!
大切なのは銀行預金以外の選択肢を考えること
ポイントは、「銀行預金以外の選択肢を持つ」ことです。
資産をそのままにしておくのではなく、複数の選択肢を持っておくことでより効率的にお金を動かすことが出来ます。
国債やインデックス型投資信託では、リスクを極力抑えつつしっかりお金を運用できる点が魅力的です。
投資の勉強をしている方や、資産運用を真剣に考えている方には少し物足りない内容だと思います。
しかし銀行に資産を預けっぱなしという方は、手始めに国債やインデックス型投資信託にお金を預けることでお金を動かす感覚を学ぶといいと思います!
まとめ
今回は『難しいことは分かりませんが、お金の増やし方を教えてください!』について見てきました!
お金について知識がない人、資産運用したいけどどの商品を買えばいいか分からない人にオススメです。
具体的な銘柄まで教えてくれているので、「とにかく考えるのが嫌だ!」という人は読む価値があると思います。
資産運用の入門書として、ぜひ活用してみてください!