株式投資

日経平均株価と同じくらい日本を代表する指数 "TOPIX"について詳しく解説!

こんにちは!関戸 凛です。

皆さん日本を代表する株価の指数をご存知でしょうか?

よく新聞やニュースで目にするのは、"日経平均株価"ですよね。日本全体の株価の動きを把握するため、日経平均株価を参考にする人も多いと思います。

日経平均株価は日本経済新聞社が選定した、225社の平均株価です。

この日経平均株価ですが上場している株式全体を反映しているわけではないので、全体の動向を掴もうとすると少しズレが生じます。

そこで一定額以上市場に株が流通している企業、”流通時価総額100億円”以上流通している企業を対象とし、より日本の上場企業全体の株価を反映した指数があります。

この日経平均株価よりも上場企業全体の株価を反映した指数を、”TOPIX”と呼びます。

ではTOPIXとは具体的にどのような指数なのでしょうか。

詳しく見ていきましょう。

ポイント:日経平均株価以上に日本の上場企業の株価を反映したのが、"TOPIX"

TOPIXの具体的な指数

TOPIX銘柄は東証再編にあたって、指数の変動がありました。

旧指数と新指数、両方を比べながらTOPIXについて見ていきましょう。

東証一部上場企業の株価を反映した、旧TOPIX指数

TOPIXは、別名を"東証株価指数"と言います。

旧TOPIX指数とは、東証一部に上場している全企業を対象として算出した指数のことでした。

東証一部に上場していた銘柄は、2,000社以上ありその全ての株価を反映していたのが、旧TOPIXでした。

日経平均株価は選定された225社の平均指数です。この日経平均株価は選定された企業の株価のみ動きを反映するため、時として日本の株価とズレた動きをしてしましいます。

しかしこのTOPIXは違います。東証一部上場企業全ての株価を反映したため、日経平均株価よりもより日本の株全体を反映した数値を出すことが出来ていました。

しかし2022年4月4日、東証の市場は再編され東証一部という市場は無くなり、代わりに「プライム」「スタンダード」「マザーズ」の3つの市場に変わりました。

この東証再編により、東証一部が無くなったことでTOPIXの選定方法も変更がありました。

では新しいTOPIXの選定方法も見ていきましょう。

基準を満たした企業の株価を反映する、新TOPIX指数

これまで特定の市場に上場している企業全てを対象としていましたが、新TOPIX指数では市場の区分けを廃止しました。

東証一部の代わりと言われている市場が「東証プライム」ですが、この東証プライムに上場している企業でも新TOPIXに選定されない可能性があるのです。

この新TOPIX指数に選定される条件は、”流通株式時価総額が100億円”です。上場している市場に関係なくこの流通株式時価総額が100億円を超えている企業が新TOPIXに選定されます。

しかし2022年4月4日より、いきなり上記の内容に入れ替えを行うと指数に大きな変動が起こってしまい、混乱を招く可能性がありました。

そのため元々東証一部に上場していた銘柄は、流通株式時価総額が100億円に満たなくても選定されたままとなっています。

しかし流通株式時価総額が100億円に満たない企業は、指数に対して「段階的ウエイト低減銘柄」として選定されました。

「段階的ウエイト低減銘柄」とは、TOPIX指数に対してその企業の株価が与える影響を意図的に少なくする銘柄

つまり流通株式時価総額が100億円に満たない企業は、選定を維持されたもののTOPIXに完全に株価が反映されるわけではなく、かつ今後選定から除外される候補の対象となるのです。

この「段階的ウエイト低減銘柄」を徐々に減らしていき、2025年1月末には流通株式時価総額が100億円に満たない企業は選定されていない指数として、新TOPIXが出来上がることとなります。

ポイント:新TOPIXは上場市場に関係なく、流通株式時価総額が100億円以上あれば選定される

一度選定から外れたらもう選定されないの?

では流通株式時価総額が100億円を満たすことが出来ず、一度「段階的ウエイト低減銘柄」に選ばれた場合はもう選定されないのでしょうか。

答えは、"NO"です。

例えばその翌年に流通株式時価総額が100億円を満たすことができれば、新TOPIXの指数として採用されます。

最終的には”流通株式時価総額が100億円以上”というのは絶対条件のため、これをクリアしなければなりませんが2025年までの構成銘柄の選定中に改善を行うことが出来れば、TOPIXの採用銘柄として入ることが出来るのです。

今後このTOPIX指数は、流通株式時価総額が100億円以上の企業しか選定されなくなります。

この流通株式時価総額が100億円以上というのは、取引が一定量以上行われている企業であり多くの投資家が株を保有しているため、株価のブレが少なくなります。

また選定されている企業の数は、旧TOPIXに引き続き日経平均株価以上なのでより日本の株価の動きに近しい指数と言えるでしょう。

新TOPIXは日本全体の株価動向を把握するのに有効な指数であり、かつブレが少ないのでより正確な動きを把握できる指標です。

まとめ

今回はTOPIXについて解説をしてきました。

旧TOPIXでは東証一部上場している企業全てが対象となった指数でした。
新TOPIXでは上場している市場に関係なく、流通株式時価総額が100億円以上が対象となる指標となりました。

TOPIXは日経平均株価と同じくらい日本を代表する指標であり、日経平均株価以上に日本株の動向を反映しブレが少なく正確です。

2022年4月以降東証一部に上場している企業という縛りをなくし、全上場企業を対象とし流通株式時価総額100億円以上の株を選定するため旧TOPIX指数より更に日本株全体の動きを反映した指数となります。

日本株の動向をしっかりと把握したい方は、日経平均株価だけでなくTOPIX指数についても確認することをお勧めします。

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