本レビュー

【書評】『すてきな相棒! おかね入門』レビュー 小学生が読むべき金融の教科書

2022年出版 橋本 長明さん著の「素敵な相棒! おかね入門」のレビューです!

題名 :すてきな相棒!お金入門
副題 :経済はぐるぐるまわっている?
著者 :橋本 長明
出版社:株式会社リトルモア
出版日:2022年2月
ページ:143ページ

1分で分かる本の内容について

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自称金融ディレクターの橋本さんが書かれた、お金の基本知識について描かれた書籍です。

この本の最大のポイントは、"小学生でも理解できるようにお金を解説している"点です。

 

著者である橋本さんは10年間日本の金融の中心である日本銀行に勤めた後、金融教育に力を入れて活動しています。

その経験を活かし私たちの生活とお金の考え方を深く結びつけて、分かりやすく解説しています。

 

ポイント

小学生でもわかる言い回しで、景気や経済、お金についてイラストを入れ分かりやすく解説している本

 

本の構成は学校のように、時間割が記されています。

 

≪本書の時間割≫

1時間目:お金の使いかた
2時間目:そもそもお金ってなに?
3時間目:欲しいものには値段がある!
4時間目:お金がめぐる社会で生きる
5時間目:お金を手に入れるための方法
6時間目:お金でどんな未来を描く?

お金の基礎の知識から私たちの生活とお金の関係まで、具体的な事例とともに紹介しています。

 

  • 「1万円札を刷るのにいくらかかっているか知っていますか?」
  • 「偽札対策に紙幣には何個特殊な印刷がしてあるか知っていますか?」
  • 「私たちは一生でどれくらいのお金を使うか知っていますか?」

そんな知っていそうで知らない知識を知ることが出来ます。

 

そして当本の最大の特徴は、冒頭でも述べたように"小学生でも分かる"金融の知識が詰まっている点です。

小さい子が興味を持って読めるように、このような工夫がされていました。

 

 

≪小学生でも読みやすい理由≫

  • 難しい漢字はひらがなで記載
  • 親しみやすいかわいいイラスト付き
  • お手伝いしたらもらえる「おこづかい」を基にした話展開
  • 気になる「大人になったら・・・」をお金を絡めて解説

 

最近では海外のように子供のころからお金のことを教える、「金融教育」が注目されています。

2022年4月から高校での金融教育が必修になるなど、明らかに「お金」に対する関心は高まっています。

 

将来税金や債務などで困らないように、子供のころからお金について考えるクセを付けることも大切です。

子供はもちろん大人も改めてお金についてかんがえるきっかけを与えてくれる一冊です。

 

 

本を読む所要時間目安

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本を読む目安時間

  • 読むスピードが早い人:30分〜1時間
  • 読むスピードが標準な人:1時間〜2時間
  • 読むスピードがゆっくりな人:2時間〜3時間

 

こんな方にオススメの1冊

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《こんな方にオススメ》

・自分の子供にお金の苦手意識をつけたくない方
・お金について正面から向き合いたい方
・さっと読めて分かりやすく、隙間時間に読みたい本を探している方

 

とにかく分かりやすく、親しみやすくお金について書かれているのがこの本です!

金融について学ぶ前段階や、"お金"というものについて改めて考えさせられるきっかけを与えてくれます。

 

また個人的には親子でこの本を読むのが正解なんじゃないかなって思います。

1時間目では「お金の使いかた」についての授業ですが、子供がおこづかいをもらった場合を想定しています。

 

 
  • 自分がおこづかいをもらったら、何に使うのかな?
  • 親目線では子供ってお金をどのように捉えることが正解なの?

 

子供はこの本を通してお金を学び、親はこの本を通して子供とお金の関係について考える。

そんな時間を過ごすことが出来る1冊だと思います。

 

「パパお金ってなあに?」こんな純粋な問いに、なんて答えればいいか迷ってしまう方もいると思います。

お金には様々な側面があり、単純なようで複雑です。

 

この本ではそんなお金を簡単に捉えたうえで、その先の景気や経済活動についても触れることが出来ますよ。

 

 

 

この本を通して学べる事・関戸 凛(管理人)の個人的感想

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書ではお金について、基礎の基礎から考えるよう促してくれています。

一貫して伝えたいことは、お金はあくまでモノやサービスと交換できるただの道具であるという点です。

 

大人になればなるほどお金の重要さや力に惑わされてしまいますが、お金も一つの"モノ"にすぎないのです。

《心に響いた言葉》

「お金があるから幸せなのではなく、お金は幸せになるための道具にすぎない」

引用:おかね入門

 

お金は道具に過ぎないことを理解しているので、本書ではお金を持つことではなくお金を持った先について記載されています。

つまり「お金持ちになりたい」という夢を、「何のためにお金持ちになりたいか」まで昇華させて考えるということです。

 

"何のために"は究極「自分の幸せのため」であり、幸せになる手段は人それぞれですが"幸せになるためにお金を使う"という点は共通しています。

 

 
  • 愛するパートナーと不自由のない生活を送るためにお金を使う
  • 自分の夢だった世界一周の旅をするためにお金を使う
  • 大好きな音楽で有名になるために、楽器や会場にお金を使う
  • 趣味の車を購入するために、お金を使う

 

お金を稼ぐことは簡単ではなく、平日は週5日1日8時間も働いてやっと生活できるようになります。

取引先に頭を下げ、上司に怒られ、遅くまで残業して。。。お金を稼ぐことは、とても大変です。

 

そんな生活を長くしていると、自分の生活のためではなくお金のために働いている感覚になります。

お金を稼ぐことが目的になり、働くことが手段になってしまうのです。

 

本当は自分の幸せという目的のために、お金を稼ぐという手段を選んでいるはずなのに。。。

この掛け違いが非常に難しいなあ。。。と感じました。

 

私もとりあえずお金があれば安心だし、とにかくお金を貯めることを優先してしまいがちで、結局「お金を貯めることが目的」になってしまい悩ましい日々を送っています。

 

知っていることと実行することって、とても差があるし難しいですよね。

そんな時に優しくお金の本質を教えようとしてくれるのが、この本の魅力であると思います。

 

大人目線から話してしまいましたが、子供にも読みやすい一冊となっています。

量も多くなく読みやすいので、ぜひ読んでみてください!

 

 

まとめ

今回は『すてきな相棒!おかね入門』について見てきました!

子供から大人までお金について考えることが出来る、世代を超えて読むことが出来る本です。

 

親子や若い世代の人には、特に読みやすい本だと思います。

気になる方はチェックしてみてください!

 

 

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