セブン&アイ・ホールディングスはそごう・西武を事業売却するようです。そごう・西武は老舗の百貨店であり知っている方も多いかと思います。今回セブン&アイ・ホールディングスは傘下のそごう・西武を売却しコンビニ事業に力を入れるようです。
そごう・西武は昨今の低単価商品ブームの影響で、売り上げが伸び悩んでいました。またコロナウイルスが追い打ちとなり、売り上げや経営は更に苦しくなっている状況でした。
では事業売却が行われると従業員たちはどうなるのでしょうか。またなぜ今回セブン&アイ・ホールディングスは事業売却に踏み切ろうとしているとか。ご説明していきたいと思います。
そごう・西武の業績不振
セブン&アイ・ホールディングスがそごう・西武を子会社にしたのは2006年の6月。その時は全部で28店舗展開していましたが、徐々に縮小。2020年8月には4店舗閉鎖し、11店舗となっていました。
その後の業績はどうなのでしょうか。
セブン&アイ・ホールディングスが2022年1月13日に発表した第3四半期決算の内容によると、そごう・西武の売上は約3,230億円でした。売上高で見ると多い印象ですが、営業利益では約63億円の赤字となりました。
そごう・西武に限らず百貨店では度重なる時短営業や入店者数の制限などにより、苦しい状況となっています。
セブン&アイ・ホールディングスは百貨店事業を売却することで、コンビニ事業に集中して経営を行うとしています。
では事業売却されるとどうなるのでしょうか。また従業員はどうなるのでしょうか。
事業売却後の従業員はどうなる?
そもそも事業売却とはなんなのでしょうか。事業売却とは会社の一部の部門を切り離し、他の会社やオーナーへその事業を丸ごと売ってしまうことです。売却を行なった会社は売却の事業を失う代わりに、売却のお金をもらうことが出来ます。購入した側の会社やオーナーはその事業のノウハウを手に入れ運営することで、利益を得ることが出来ます。
では事業に属してる従業員は売却された後どうなるのでしょうか。一般的に売却された後従業員はその事業に従事し続けます。これまでAという会社の参加でその事業を行なっていましたが、Bという会社にの下でその事業を行うということになります。会社は変わりますが、その事業が根本的に大きく変化するわけではないので仕事内容があまり変わらないケースもあります。しかし会社が変わりますので、もちろん売却後新しい会社で雇用契約を結ぶかは改めて決めることが出来ます。
そごう・西武売却から見る百貨店の未来について
そごう・西武の売却が行われるのは、セブン&アイ・ホールディングスがコンビニ事業に注力したいという理由もありますが、業績不振というのも大きく影響していると思います。
百貨店はワンランク高いサービスや商品が販売されていますが、不況などにより客足が遠のいてきている傾向が強くあります。バブル時代に大きく栄えた百貨店の勢いがなくなってきてしまうのは、しょうがないことなのかなと思います。またコロナウイルスの影響により店頭に足を運ぶ機会が少なくなったり、ネット販売が充実していることも向かい風となりました。
これまでの百貨店の形態では経営が難しい部分もありますが、ワンランク上の商品を求めている層は確実にいますので、ネット販売を強化するなどすることで生き残れる道があるのではないでしょうか。
そごう・西武がどこに売却され今後どのように変化し展開されていくか、注目です。