エクイティファイナンスをご存知でしょうか。エクイティファイナンスとは、企業が株式を発行することにより資金を調達することを言います。「エクイティ」とは株式資本、「ファイナンス」とは金融。自社の資本だけでは会社の運営ができない際、株式にて資金を調達(エクイティファイナンス)することにより、会社の成長を目指していきます。
通常自社資本のみでは先行投資や従業員の給料の支払いなど全てを賄うことが出来ないことも多く、急な支出にも対応出来るよう株式を発行し、それを売ることで資金を調達している会社は多く存在します。
それがいわゆる"株式会社"です。
そもそも"株式"はどんな会社でも発行出来るのでしょうか。
またエクイティファイナンスのメリット・デメリットはなんなのでしょうか
株式を発行する条件
エクイティファイナンス(株式を発行しての資金調達)はどんな会社でも出来るのでしょうか。答えは出来ます。会社の設立方法などにもよりますが、株式の発行は株式会社であれば可能であり株式の値段や発行数なども決めることが出来ます。
会社を設立する際、自己資本金が潤沢であれば資金を追加で調達する必要はありません。
しかし事業を始めるにあたってまとまった資金が必要になることも多いため、株式を発行し追加で資金を集める企業が多い傾向があります。
エクイティファイナンスのメリット
では株式を発行することによる企業のメリットを、細かく見ていきましょう。株式で資金を得られるのはもちろんですが、この得た資金については返済の期限がないという点も大きなメリットと言えるでしょう。
資金を銀行で調達する際は、もちろん利子がつきますので調達の資金も必要となってしまいますが
株式で調達する資金には利子がつきませんので必要な経費を抑えることが出来ます。
エクイティファイナンスのデメリット
ではエクイティファイナンスのデメリットはなんでしょうか。株式を発行することにより資金を調達出来ますが、株式が多くの人の手元に渡ってしまう点がデメリットとなります。
多くの人に出資してもらえる点は良好点でありますが、あまりに株式を持っている比率が高かった際
その株主の影響が大きくなったり、最悪会社を乗っ取られてしまう可能性もあります。
アメリカでは会社は株主のものという考えがあるほど、会社にとって株主は重要な存在です。
その企業の株式を50%以上持っている人がその企業の持ち主とされています。そのため資金調達のために追加で株式を発行するのには、リスクが伴います。
また企業側ではないですが、株主側からすると株が多く発行されると1株あたりの価値が減少可能性があるので、
いい気持ちにはなりません。株主側から不満が募らないよう、配慮する必要があります。
エクイティファイナンスの活発さが示す、市場動向
企業が新規上場したり、株式を追加で発行したりするのは市場のバロメーターとしても捉えることが出来ます。
株式発行が多い際は企業が多く資金を求めており、それに伴ってお金が動いていれば市場が活発であることを示します。お金が動くとこれから事業を拡大していく企業へお金が渡り、その企業の発展に繋がります。
最近では米国の利上げにより、金融の動きに変化が訪れようとしています。そうすると投資家は保守的になり企業への投資に慎重になる傾向があります。企業は資金を調達しにくくなり、企業成長の鈍化が見込まれます。
そのためエクイティファイナンスが日本で、世界でどの程度行われているか全体を見て見ることで、
現在の市場の確認する指標の一つとしてもいいかもしれません。