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2021年出版 厚切りジェイソンさん著の「ジェイソン流 お金の増やし方」のレビューです!
題名 :ジェイソン流 お金の増やし方
副題 :これだけやれば貯まる
著者 :厚切りジェイソン
出版社:ぴあ
出版日:2021年11月
ページ:165ページ
1分で分かる本の内容について
この本は「厚切りジェイソン流投資法」について説明しています。
この本の最大のポイントは、"手間をかけず、ほったらかし投資術"を解説した点です。
毎日チャートを確認したり、どの銘柄に投資するか研究することなく資産を増やす方法を解説しています。
≪この本で解説されている内容≫
- お金を増やす方法は、「長期・分散・積立」
- 資産を作る方法は、収入を増やすだけじゃない
- アメリカ株への投資が最適
厚切りジェイソンさんは芸人として活動しながら、投資でお金を稼ぎ一生分のお金を稼ぐことに成功しました。
投資でお金を稼いだのであれば、毎日チャートを見て投資の勉強をしてるのかと考えがちです。
しかし厚切りジェイソンさんは、情報収集はするものの少しの時間を投資に充てることで資産を増やしました。
本書ではそんな厚切りジェイソンさんが、どのように資産を増やしたのかについて詳しく書かれています。
株式投資で勝つ方法はたったこれだけ
結論から言います。
株式投資でお金を増やしたいなら、投資信託である「楽天VTI(楽天・全米株式インデックス・ファンド)」に長期積立投資するのがオススメだと書かれています。
楽天VTI(楽天・全米株式インデックス・ファンド)とは、アメリカ株にまんべんなく投資できる投資信託の事です。
過去のアメリカのデータを見てみると、成長率は常に高く株価も右肩上がりで推移しています。
そんなアメリカ株に長期投資を行うことにより、自身の資産を着実に増やせると著者は話しています。
この投資方法のポイントは、とにかく「楽天VTI(楽天・全米株式インデックス・ファンド)」を買い続ける ことです。
他の投資信託や銘柄を購入したり、途中で売却する事などは推奨されていません。
むしろ途中で絶対に売ってはいけないと、話しています。
とにかく買い続ける、シンプルだからこそ忙しい方や投資の知識が浅い人でも出来る投資法として人気を得ています。
ここがポイント
長期積み立てで「楽天VTI(楽天・全米株式インデックス・ファンド)」を買い続ける!
本の構成は以下のようになっています。
≪本書の構成≫
CHAPTER.1
「WHY!? お金を増やしたいのに何もしないの?」
CHAPTER.2
「お金を増やすための最初の第一歩は支出を減らす」
CHAPTER.3
「ジェイソン流、お金を増やす10の方法」
CHAPTER.4
「資産形成は自分の人生を手に入れる手段」
<コラム>
「良い借金」と「悪い借金」
本書についてネットでは炎上?
実はこの本で紹介されている「楽天VTI(楽天・全米株式インデックス・ファンド)」を購入し続ける投資法について、2022年にネットで炎上しました。
その理由はこちらのチャートにあります。
2022年にアメリカはインフレを抑制するため、利上げに踏み切りました。
市場のお金が少なくなるので、株価は下落する傾向があります。
利上げの影響で右肩上がりだった米国株は大きく下がり、VTIを購入した人から大きな非難がありました。
著者は投資をする上では、「長期・分散・積立」を軸としているため、このような暴落は想定済みでした。
しかし短い期間での大幅下落に耐えられなかった購入者達から、大きく批判が出たと考えられます。
本書では「長期・分散・積立」を基本としているため、大暴落が起きても狼狽売りをしないようにしましょう!
ここがポイント
大きく株価が下がっても、絶対に売ってはいけない
本を読む所要時間目安
本を読む目安時間
- 読むスピードが早い人:2時間〜3時間
- 読むスピードが標準な人:3時間〜4時間
- 読むスピードがゆっくりな人:4時間〜5時間
こんな方にオススメの1冊
《こんな方にオススメ》
・忙しくて投資をする時間がない人
・お金を確実に増やしたい人
・早めのFIREを目指した人
35歳にして一生分の資産を作り上げた厚切りジェイソンさんが、実際に行っている投資をまとめた一冊です。
「長期・分散・積立」を前提に、投資信託で資産を増やし方法が記されています。
本書の投資法なら毎月同じ投資信託を買い増していくだけなので、仕事に忙しい人でも行うことが出来ます。
いわゆる「ほったらかし投資術」であり、時間を使わずに済む点が特徴です。
また実際に購入すべき投資信託の具体的な銘柄まで説明している点も、大きなポイントです。
著者はアメリカ産まれということもあり、アメリカ株の購入をオススメしています。
具体的な商品は、下記の二つです。
《オススメの投資信託》
・アメリカの投資信託 VTI(バンガード・トータル・ストック・マーケットETF)
・日本の投資信託 楽天VTI(楽天・全米株式インデックス・ファンド)
大きな違いは、ドルで買うか円で買うか、です。
アメリカの取引所で購入する場合は、ドルでの購入になるため円からドルへ換金する必要があります。
日本の取引所で購入する場合は、円で購入することが出来ます。
メリットデメリットについては次章で説明しますが、両方アメリカの市場への投資であることは変わりません。
この銘柄を「長期・分散・積立」行うことにより、資産を増やしていくことが出来ます。
ここがポイント
アメリカ市場の「VTI」に投資を行うことが、資産を増やす方法
この本を通して学べる事・関戸 凛(管理人)の個人的感想
本書ではとにかくアメリカ市場である「VTI」に投資することをオススメしています。
しかし炎上やアメリカの利上げによる円安について、気になる方も多いと思います。
今回は炎上と円安による為替リスクについて、個人的見解を話していきます!
炎上したから投資法は間違っている?
炎上したことで「厚切りジェイソンさんの投資法は間違っている?」と考えた方も多いと思います。
実際にVTIの投資信託は値を下げ、大きな含み損を出した方も多いと思います。
これは短期的に見れば損していますが、長期的に見れば価格は上がっていきます。
この本では「長期・分散・積立」の投資法をオススメしており、前提が長期保有となっています。
そのため一時的な暴落に惑わされず買い続けることで資産を増やすことが出来るため、間違ってはいません。
また本書ではコロナショックのような大暴落があったとしても絶対に売ってはいけないと説いています。
それはその後必ず株価は回復し更に伸び続けるので、暴落に惑わされて売るのはもったいないからです。
もし今後アメリカ市場に投資する「VTI」を購入する方がいたら、下記の2つを守ってください!
《VTIを購入する上で守ること》
①長期投資・時間分散投資・定期的な積立投資を徹底する事
②大暴落が起きても、絶対に売らないこと
上記の2点を徹底することで、リスクを抑えることが出来ます。
この投資法は簡単に売らない強いグリップ力が必要になります!長い目で見て投資しましょう。
円安だけどドル建て購入がいい?円建て購入がいい?
本書では基本アメリカ市場と連動している『VTI』の購入をオススメしていますが、2つ商品があります。
・アメリカの投資信託 VTI(バンガード・トータル・ストック・マーケットETF)
・日本の投資信託 楽天VTI(楽天・全米株式インデックス・ファンド)
大きな違いはアメリカの証券取引所で購入するか、日本の証券取引所で購入するか。
円で購入するかドルで購入するか、です。
アメリカのVTIはETFという上場している投資信託なので、手数料が安いです。
日本のVTIは投資信託なので、ETFに比べ手数料が高いです。
《手数料の違い》
アメリカのVTI手数料:0.03%
日本のVTI手数料:0.16%
アメリカETFの手数料に比べ、日本の取引所で購入すると約5倍の手数料がかかります。
アメリカのETFで購入した方が、手数料安くてお得じゃん!
と、思う方も多いと思いますが、2022年は大きく円安となりました。
ドルに換金する際円安のため損をしやすく、買い増す微妙な時期なのです。。
ではアメリカのETFを買う場合手数料と為替リスク、どちらが大きく影響するのか実際に計算してみましょう!
手数料を重視?為替リスクを重視?
今回は"今"ドル建てと円建てでVTIを購入する場合を想定します。
《ドル建て購入の前提条件》
・100万円購入するとする
・10年間保有するとする
・為替は購入時1ドル140円、売却時1ドル120円であると仮定する
・成長率は加味しない
アメリカVTIのETF購入時
《為替計算》
100万円で7,142ドル(1ドル=140円)
10年後7,142ドルを換金⇒857,040円(1ドル120円)
為替損:142,960円
《手数料計算》
100万円×0.0003(管理手数料0.03%)=300円
300円(1年間の管理手数料)×10(保有期間)=3,000円
手数料損:3,000円
合計損金:145,960円
日本でVTIを購入した場合
≪手数料計算≫
100万円×0.00162(管理手数料0.16%)=1,620円
1,620円(1年間の管理手数料)×10(保有期間)=16,200円
合計損金:16,200円
1ドル=140円という円安の場合を考えると、手数料より為替リスクの方がはるかに高いですね。。
ここがポイント
1ドル140円で購入し売却する際1ドル120円になると仮定するなら、手数料が高くても日本で購入する方がお得
しかしこれは1ドル=120円に将来仮定したときの話です。
もし更に円安が進み1ドル=160円が当たり前の時代になれば、ドル建ての方がお得です。
また円建ての投資信託の価格は、為替益の影響で株価が高くなっています。
今後円高が進み為替益が少なくなった場合、投資信託の価格が下がる可能性もあるので注意です!
まとめ
今回は『ジェイソン流 お金の増やし方』について見てきました!
現在為替の影響で、「アメリカ株投資しづらいな。。」と考えている方も多いと思います。
本書では「長期・分散・積立」を基本としてますので、長い目で見たら株価は伸びていきます。
長期で定期的に積み上げていくことが重要な点を忘れないようにしましょう!
またドル建て円建てで悩んでいる方もいると思いますが、”円安の時”投資をするなら円建ての方が良さそうですね!
興味が出た方はぜひ読んでみてください!